フランス パリで 200 種類の Thé(紅茶, お茶)を学ぶ

パリに世界中から 200 種類の Thé(紅茶, お茶)

まだフランスのパリにいた学生時代、私は、お茶のブランドショップでアルバイトをしていました。La Route du thé というお店です。私が働いていたマドモアゼル通りのお店はもう今はありませんが、19歳の時から24歳の時まで、週2回このお店で働いていました。

フランス・パリでお茶のソムリエをした学生時代 << フランス パリで 200 種類の Thé(紅茶, お茶)を学ぶ

お客様への試飲サービスと販売

紅茶, お茶の名前と香りを覚えるソムリエのような存在に

このお店には、世界中から集まる 200 種類のお茶が置いてありました。紅茶だけではなく、中国のお茶、インドのお茶、ケニアのお茶、台湾のお茶…もちろん、日本のお茶もありました。私は、すべてのお茶の名前と香りを覚える必要がありました。

店内に置かれているお茶は生産国ごとに区切られていて、フレーバーティーなど少し変わった紅茶は別のコーナーにありました。フレーバーティーには、フルーツティーだけではなく、チョコレートティーなんていう、面白いものもありました。

フランス人にも大人気な日本茶

憧れの玉露「GYOKURO ASAHI」

お店の中で一番値段が高かったのは、日本の高級なお茶でした。玉露、煎茶、抹茶、どれもフランス人のお客様には、すごく人気がありました。でも、私の憧れの玉露「GYOKURO ASAHI」は、私の一日分のお給料の値段がするほど高級でした。

お茶も高級ならお茶を入れる器も一級品

日本製の急須を売っていたことも覚えています。一番好きなのは、岩鋳の急須です。重くてズッシリ、高級感があり、表面はまるでワニの革のようでした。当時、お店で売られていた岩鋳の急須は、私の一ヶ月分のお給料でやっと買えるくらい! 私にはとても手の届かないものでした。

La Route du thé Paris で売っていた岩鋳の急須 << フランス パリで 200 種類の Thé(紅茶, お茶)を学ぶ

ある日、私はこの高い岩鋳の急須を落としてしまったことがあるのですが、この急須は割れなくて、逆に、床が傷ついてしまいました。この日のことは、今もとても良く覚えています。

日本人のお客様との思い出

日本語を話したくてもうまく話せないジレンマ

お店には、ときどき日本人のお客様が来られました。私は良く「パリ日本文化会館」の図書館を利用していたし、21歳の時は3ヶ月間、日本語の留学もしました。でも当時、まだ日本語で話す勇気はなくて、少し悔しかったことを覚えています。

一番人気の紅茶は私のお気に入り

Coup de Coeur 一目惚れという名前のストロベリーの紅茶 << フランス パリで 200 種類の Thé(紅茶, お茶)を学ぶ

日本のお客様に一番良く売れていたお茶は、私の1番のお気に入りで、いちごの紅茶 Coup de Coeur でした。Coup de Coeur の意味は「一目惚れ」、小さなハート型のお砂糖が入っていて、バレンタインデーにもロマンチックでしょ? 私がおすすめすると、たくさんの日本人のお客様が気に入ってくれて、とても嬉しかったです。

あとがき

生まれ育ったフランス・パリの思い出

パリでは、結婚する前の女性が、親しい女友達と結婚のお祝いをするために、マドモアゼル通りからマダム通りにかけて歩くという習慣があります。お店はマドモアゼル通りにあったので、すぐ近くで喜びの声をあげている彼女たちに「Félicitations!」と声を掛け、お茶のサービスをしていたことを思い出します。

私は、フランスで世界中のお茶のことを学べて幸運でした。このお店では、5年間も働きました。ソルボンヌ大学を卒業して、ジャーナリストとして働き始めてからも、しばらくお店を手伝っていたのです。

私の働いていたお店はもう今はなくなってしまいましたが、La Route du thé は他にも店舗があります。フランス・パリで紅茶のお土産をお探しの方は、ぜひ訪れてみてください。とても素敵なおすすめのお店です。